夏休みの計画倒れはできれば避けたい
生徒がたてた学習計画の中から、これはちょっとな…。というものをいくつか紹介したいと思います。
反面教師にしていただければ幸いです。(もちろんその生徒には学習計画を修正してもらいました。)
計画盛り込みすぎ
皆さん記憶にあると思いますが、夏休みの計画って盛り込みすぎますよね。絶対そんなにいろいろできないのに分刻みのスケジュールで計画を立ててみたりして…。
これが楽しい旅行の計画だったら、計画倒れもまた楽しいのですが、学習計画の場合は計画倒れは避けたいものです。
一度決めたら必ずやり遂げる! というのは簡単ですが、いくら強い意志があっても1日が24時間しかないことは変えることができません。できる分量を超えた学習計画は立てないようにしましょう。
まずは「これでは少なすぎるかな…」というぐらいの分量で設定して、修正が必要だと思ったら少しずつ変えていきましょう。
学習計画の見直しはすぐにやる
「1度決めたことはやり遂げる」という言葉は耳障りがいいですが、無理な計画や緩すぎる計画はすぐに変更するべきです。
最初は少なすぎるぐらいで計画を立て、緩いなと思ったらちょっとだけ増やしましょう。
学習量を減らすことに慣れてしまうのは後々大きなマイナスになります。
ざっくり計画を立てるのが望ましいと前の記事(「夏休みは4分割法で過ごせ!」)では書きましたが、そのうえで学習の記録はきっちり書く必要があります。記録するのは1日の終わりか、眠ければ次の日の朝、必ず書きましょう。
わたしは生徒の学習記録を定期的にチェックしていますが、塾の先生がチェックしてくれない場合は保護者がチェックするとよいでしょう。
「毎日○○を○ページ」は挫折しやすい
ある生徒は「毎日○○の問題集を2ページやる」などと計画を立てていましたが、この「毎日○○を○ページ」という計画は挫折しやすい計画です。
英語を毎日○ページ、数学を毎日○ページ、国語を毎日○ページ、と重ねていくと到底1日では終わらない量になります。
「毎日○○」ができるなら苦労はしませんし、反復練習は定着につながるので、すばらしいことだと思います。しかし人間なかなかそうはいかないもの。調子が良い日もあれば調子が悪い日もある。ご家族の予定もあるし、友達から急に誘われるかもしれません。
そこでおすすめするのは「1週間で○○」「○日までに○○」という計画の立て方です。
1週間で計画を立てるのがわかりやすいと思いますので、週にどれだけやるかで学習計画を立てたらよいと思いますが、その際7日間フルに使う計画は立てずにおきましょう。2日間の予備日を設けるつもりで、1日○ページ×5を1週間の分量として定めましょう。
そして実際1日にやる分量は、例えば1日1ページ(1週間で5ページ)と決めたのであれば、極端に言うと1日で1週間分やってしまってもよいのです。
今日は英語をやりたい気分だからまとめてすすめよう。と思ったら1日めやすの分量を超えてやってしまってもよいと思います。また、1週間の目標の分量を超えてやってもよいでしょう。
ただし「英語をやったから数学は今週はいいや」という考えは望ましくありません。学習の定着は繰り返しが肝ですから、1週目英語だけ、2週目数学だけ、3週目国語だけ…というやり方は効果が得にくいです。というか3週目には英語力が下がっているでしょう。
ちなみに「毎日○○」の計画を立てていた生徒は、課題図書についても「1日5ページ読む」などと決めていました。そんな読書の仕方で面白いのかなあ…。わたしは読書は娯楽だと思っているのですが。
自由研究をどうするか。
「人間は自由という刑に処されている」って誰かが言ってましたね。
自由研究は夏休みの宿題の華。そして最も時間がかかるのも自由研究。受験がないなら思う存分やるとよいです。保護者がアドバイスできるならよりよいですね。親の自由研究になってはいけないので、小学生クオリティを超えないように気をつけてください。
受験学年に自由研究があったら結構大変ですね。正直やる暇はないのではないでしょうか。自由研究が大好きな子供も多いので、自由にやらせてあげたい気持ちもあるでしょうがフィールドワークが必要なものは時間がかかるので、小6ではあきらめましょう。
自由研究をやる気があまりないなら、本を要約するなり転記するなりして短時間で終わらせましょう。(わたしは自分の子供の自由研究はしっかりやらせますが、生徒には「あまり時間をかけないように」と伝えています)
自習室を使うかどうか。
塾の自習室が開放されているなら積極的に使うのもよいと思います。
自習室ではほかの生徒が勉強している姿が見えるので、気持ちが奮い立つことと思います。
ただし、私語ができない環境にあることが絶対条件です。夏期講習は、塾は(先生も事務の方も)尋常じゃない忙しさなので、自習室まで管理が行き届かない場合もあります。私語をする生徒が横行しているような環境なら自宅でやったほうがましでしょう。
お友達と図書館で一緒に自習する。というのもあまりお勧めしません。なかには自習室が整っている図書館もありますが、監視役の親や先生がいない環境では勉強よりも息抜きのほうが多くなる場合が多いです。
とりあえず夏休みに入って1週間近くたちますので、学習状況を確認して、今後の計画を修正しましょう。
それでは! 「アイスは1日1本まで」で!
次回更新日【2021年8月6日(金)】