中学受験にかかるコストはどれくらい? お金編①
先立つものはお金なりけり…。
子どものためなら自分の遊興費用を削ってもお金を捻出しようというのが親心ですが、まあない袖は振れないし、いったいどの程度お金がかかるのでしょうか?
私立中学にかかるお金はどのくらい?
私立中学校に進学してかかるお金はどのくらいでしょうか?
大手進学塾「四谷大塚」の偏差値50、60、65+から共学校を選んで調べてみましょう。
能書きはいいからとりあえず結論が見たいという方は私立中3年間でかかる金額へ。
成蹊中学・高等学校
吉祥寺にある伝統校です。温厚で性格のいい生徒さんが多い印象ですね。←主観ですよ。
「納付金について」というページがありました。HPのすぐわかる場所に書いてあるのはありがたいですね。
中学3年間で287万2,000円です。
約300万円ですね。車が買えますね。カローラなら買えますね。高校でかかる金額も同じぐらいです。
ちなみに中高一貫校ですが、高校に入るときも入学金はかかります(今電話して確かめました)。
学校公認のゆるキャラ「ピーチくん」がかわいいです。メールやFAXで、校外生でもグッズを買えるようです。進学意欲を高めるために購入するのも良いのではないでしょうか。
広尾学園
保護者の世代なら「順心女子」のほうが馴染みがあるのではないでしょうか。
平成19年に「広尾学園」に改称して以来人気が高まっています。
こちらは募集要項から計算しました。成蹊の後だったので、結構面倒でした。
本科コースで計算しましたが、レベルが上のコースだと月額で1万円~2万円高くなります。月謝のほかに、「積立金」や「教育充実費」などがあってちょいとわかりにくいです。
進級時に「設備資金」もかかります。正直言ってこういう金額の提示の仕方はどうかな…、という気がします。計算すると中学3年間で315万8,600円です。
渋谷教育学園渋谷
表参道と渋谷の間あたりにある学校です。あのあたりを歩いているとたまに校外学習をしている姿を見かけますね。
東大の合格実績も高いですが(21年度は33名)、海外大学の合格者数が多いです。帰国生含め海外志向のあるご家庭には評価が高い学校です。
こちらはパンフレットに初年度納入金が書かれていました。1,289,000円です。2年次・3年次を、月謝の63000円×24か月で計算すると、3年間合計で280万1,000円です。渋谷区渋谷1丁目という校舎の立地から考えると安く感じられますがいかがでしょう。
ちなみに昔「シブジョ(渋谷女子)」と呼ばれていた過去は抹消したいのでしょうか。ホームページを見てもどこにも痕跡がありませんので、こちらで思い出していただこうと思います。
以上、3校を適当に選んで調べてみました。
HPに載っていない費用もあるかもしれませんので、詳しくは中学校に尋ねてください。
私立中 3年間でかかる金額
3校の中学3年間でかかる金額は以下の通りです。
成蹊 …287万2,000円
広尾学園 …315万8,600円
渋谷教育学園渋谷…280万1,000円
だいたい300万円ぐらいだと、見積もっておけばよさそうです。
私立中学校にかかる大体の金額はわかりました。この調査はかなりおもしろかったので、ほかの中学校もそのうち調べてみます。(調べてほしい中学校がありましたらご連絡をお願いします)
では、このサイトの目的である、高校受験にする場合つまり公立中学校に通った場合と比較してみましょう。
公立中学にかかるお金はどれくらい?
義務教育ではありますが、公立の中学校に通わせる場合でもお金はかかります。
文部科学省が「子供の学習費調査」というデータを出していますので、そちらを参考にしましょう。
(文科省は「子ども」という混ぜ書きではなく「子供」という表記を推奨しているのですね)
この記事を書いているときの最新のデータは平成30年度のデータでした。
保護者が支出した1年間の子供1人当たりの「学習費総額」は下記のとおりです。
公立中 48万8,397円
私立中 140万6,433円
「え、公立中でも結構かかるんじゃない」と思った方、上記は「学習費総額」です。
学習費総額=学校教育費+学校給食費+学校外活動費です。
ので、「学校教育費」だけを比較すると、以下の金額になります。
公立中 13万8,961円
私立中 107万8,438円
です。かなりの差ですね。
学校給食費は公立中4万2,945円、私立中3,731円。と、金額だけなら私立中のほうが圧倒的に少ないです。
でも、給食ってほんとありがたいですよね(仕事が忙しい保護者の方、ありがたくないですか??)
安いし温かいし栄養のバランスも整ってるし。一食300円程度であのクオリティは素晴らしい。
私立中学校で学校給食がある中学校もあるようです。そのうち特集を組んでみたいですね。
学校外活動費は公立中30万6,491円、私立中33万1,264円とそれほど差がありません。
この金額は要するに中学校以外の習い事全般を指しています。
上記金額のうち、
補助学習費の金額は
公立中 24万4000円
私立中 22万円
補助学習費っていうのは要するに塾のことですから、
私立中に行っても、塾にかける金額は公立中とそんなに変わらない。
っていうことです。
予想はしていましたが、驚きますね。
(もちろんこれは平均値ですから、私立に行ったから塾には行かない。というご家庭もあるでしょう)
私立中に行ったら塾代がかからないから、公立とそんなに教育費の総額は変わらない。という記載を見かけたことがありますが、上記データではこんな結果でした。
日能研のパンフレット「教育とお金」では公立中進学に対するネガティブキャンペーンが張られていますが、「他の山もある」よってことで、参考にしてください。(日能研は高校受験コースがないですからね)
ここで大事なお知らせがあります。
高校の授業料はほぼ無償?
東京都にお住まいの方は「私立高等学校特別奨学金」によって、年収910万円未満の世帯には、年額46万1千円が支給されます。この金額は都内私立の平均授業料から算出されていますので、高校の授業料は無償になる場合が大半です。
先ほどの3校の金額から3年間で(46万×3年=)138万円引くと、高校3年間でかかる金額は140万円~170万円ぐらいになります。これなら庶民でも手の届く金額な気がします。
実際通学することになると、定期代や昼食代などもろもろお金がかかりそうです。渋谷に通学して真っ直ぐ家に帰ってくるお子さんならいいですが、帰り寄り道してお小遣いを無駄にしないでほしいものです。
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