志望校選びの7つの基準 ①
夏休みも半分過ぎました。今年はオリンピックもあって、ほんと例年以上にあっという間にお盆休みに入りました。学習計画は順調ですか?
夏休みが明けたら志望校選びの最終段階
9月になったらいよいよ受験校選定の最終段階に入ります。
最初に決めた第一志望校にはこだわりたいですが、受験学年の夏休みが過ぎてもなかなか学力が上がらないのであれば志望校は変えていくのが現実的だと思います。夏休み明けの模擬試験の結果を参考に志望校の修正をしていきましょう。
第一志望校の偏差値が9月の時点で10程度上であれば、まだまだ挽回することはできますが、偏差値が20以上も離れているとそこから逆転するのはなかなか難しいです。
秋から偏差値を10、20とあげられるのは、それまでよっぽど勉強していなかった生徒か、急に受験を思いたった地頭の良い生徒ばかりです。
中学受験でも高校受験でも、受験結果で人生が決まるわけではありません。とりあえずは現時点での成績をもとに志望校を選定していきましょう。
志望校選びの7つの基準
志望校を選ぶにあたっては以下の7つの基準が考えられます。
1.学力
2.校風
3.共学かそうでないか
4.家から近いかどうか
5.設備
6.部活動
7.留学
1.学力について
学力だけで測るなら、第一志望は偏差値のランクが一つ上あたりを目標にするのが一般的です。
もう一つ指針としてほしいのは「出口」すなわち大学の進学実績です。
入り口の偏差値ももちろん参考になりますが、学校の偏差値はイコールその学校に進学した子供の偏差値ではありません。その学校に合格した子供の偏差値です。
合格したからといって、全員がその学校に進むわけではありません。難関高と併願されることが多い学校であれば、合格者全体の偏差値は進学者の偏差値よりも下がることになります。
そこでわかりやすい目安となるのが大学の進学実績です。中学、高校のホームページには必ず大学の進学実績が載っています。(もし載っていなかったらその時点でその学校を受験するのはやめていいかも…)
参考になるのは現役の国公立大学進学者数
一番参考になるのは、現役の国公立大学進学者数(合格者数)です。
この数値は私立大と違ってダブルカウント(一人の生徒での複数合格)がありませんので、その合計数を卒業生数で割れば、現役国公立大学進学率がわかります。
私立大学の場合、同じ大学の複数学部を併願することができるため、一人の生徒がいくつも合格実績を稼ぐことは可能です。
過去には学校が生徒に受験料を払って受験してもらったケースが問題になったこともあります。
国公立大学の場合、前期日程、後期日程はありますが、両方合格する生徒はほとんどいません。
よって高校からの国公立大学の合格者数はほぼ実人数と同じと言ってよいでしょう。
大学進学だけを中学選びの基準とするならば、現役国公立大学進学率が3割を切るのであればあまり魅力を感じません。
念のためにもう一度言っておきますが、「 大学進学だけを中学選びの基準とするならば 」です。
(高校受験で進学する)公立高校の2番手、3番手高までが、現役国公立大学の進学率は3割以上あります。中学受験でかなり学力を高めたお子さんであれば、よほど油断して怠けない限り公立の3番手までは合格することができると思います。(真面目ではないお子さんは公立高校向きでないかも…)
次に、早稲田や慶應といった人気の私立大学に進みたいのであれば、それらの附属校と安全校を軸にして受験するのがよいでしょう。早慶の附属校は男子であれば高校受験からも枠が広いので公立中学に進学して再チャレンジするのも一つの手です。
ちなみに週刊誌などでは「伸ばす学校」という指針がもてはやされています。とても魅力的な学校ですが、受験校のレベルを下げることになるのであればそうした学校を選ぶ必要はありません。
もしその中学校が高校入試もやっているのであれば、高校入試の偏差値も確認してみてください。高校入試の偏差値がそれほど高くないのであれば、中学校から入る必要はないかもしれません。
2.校風
校風についての好みは各家庭で異なると思いますので、実際学校に足を運ぶのがよいでしょう。
ホームページで参考になるのは、理念をあらわす一言です。あとは「よくある質問」は行く前に読んでおきましょう。
学校見学はできれば受験学年になる前に済ませておきましょう。受験学年になってからではなかなか行く暇がありません。学校見学は学校指定の日でなければふつうは学校の中に入れませんので、予約は早めに取りましょう。
学校見学に行く時間は、可能であれば在校生の通学時間や下校時間に行ってみたいですね。何年間かその時間に通うことになるわけですからできれば体感しておきたいところです。あとは、その学校の生徒の素の姿が見られるので参考になるでしょう。
ちなみに男の子は学校見学に行かなくても平気な子が結構います。まあ、誘っても行かないならその時間勉強さえしてくれれば無理強いしなくてもよいでしょう。
今回はここまでとします。次回前半部分も含めて再度詳しく書きますのでご容赦ください(すいません)。
【次回更新日】2021年8月19日(金)