都立の高校と中高一貫校の大学進学実績を比べてみた ①
前回(「志望校選びの7つの基準②」)都立高校の現役国公立大学合格率を記事にしました。
今回は都立の中高一貫校と比較してみたいと思います。
都立高校の国公立大学現役合格率(おさらい)
合格者数だと生徒数の多い都立高(中学の附属してない高校に限定しています)に分がありますので「合格率」で比べてみましょう。
まずは前回のおさらい、都立高校の国公立大学現役合格率は下記のとおりです。
(戸山高校の数値を修正しました)
都立高校の国公立大学現役合格率(令和3年卒)
学校名 国公立大学合格者数 卒業生数 割合 (小数点以下四捨五入) の順
日比谷 172名 316名 56%
戸山 142名 316名 45%(修正しました。40%↗45%でした。)
西 116名 316名 37%
八王子東 112名 315名 36%
青山 95名 313名 30%(青学じゃないです)
立川 108名 308名 35%
国立 151名 317名 48%(卒業生数がわからなかったので募集人数で割りました)
国公立大学は前期日程と後期日程がありますが、ダブル合格というのはまずありません。
ですから、卒業生数で割ることで、国公立大学の合格率がわかります。
(私立大の場合は一人で何校も受験することができますので、正確な合格率を割り出すことは困難です。)
それではまずは中等教育学校の数値を並べてみます。
都立中等教育学校の国公立大学現役合格率
都立の中等教育学校は、小石川、桜修館、立川国際、南多摩、三鷹の5校です。
都立中等教育学校の国公立大学現役合格率(令和3年卒)
学校名 国公立大学合格者数 卒業生数 割合 (小数点以下四捨五入) の順
小石川 92名 155名 59%
桜修館 53名 151名 35%
立川国際 71名 149名 48%
南多摩 53名 139名 38%
三鷹 62名 150名 41%
※ 防衛大などの大学校(準大学)は含みません。
出口の数字をみると、都立の中高一貫校が人気なのもわかりますね。小石川が日比谷を上回っていたのは驚きました。それから立川国際の数字が高かったのはちょっと意外でした。国内の大学より海外大を志望する生徒が多いと思っていました。
次に併設型です。令和3年卒の合格者数には高校から入学した生徒も含まれています。
都立中高併設校の国公立大学現役合格率
都立の中学校、高校併設型校は、白鷗、両国、武蔵、富士、大泉の5校です。
都立中高併設校の国公立大学現役合格率(令和3年卒)
学校名 国公立大学合格者数 卒業生数 割合 (小数点以下四捨五入) の順
白鷗 63名 227名 28%
両国 70名 193名 36% (令和2年卒のデータです)
武蔵 82名 194名 42%
富士 39名 191名 20%
大泉 62名 194名 32%
※ 防衛大などの大学校(準大学)は含みません。
上記の学校は、中学が併設されていなかったときの合格率とそう変わらないように思います。これから中学からの生徒だけになると、この数字が上がるのかどうか興味深いですね。
それでは、都立高進学指導重点校vs中高一貫校、並べてみましょう!
都立高と都立中高一貫の大学合格率比較
学校名 国公立大学合格者数 卒業生数 割合 (小数点以下四捨五入) の順 です。
小石川 92名 155名 59%
日比谷
172名 316名 56%
立川国際 71名 149名 48%
国立 151名 317名 48%(卒業生数がわからなかったので募集人数で割りました)
戸山 142名 316名 45%
武蔵 82名 194名 42%
三鷹 62名 150名 41%
南多摩 53名 139名 38%
西 116名 316名 37%
両国 70名 193名 36% (令和2年卒のデータです)
八王子東 112名 315名 36%
桜修館 53名 151名 35%
立川 108名 308名 35%
大泉 62名 194名 32%
青山 95名 313名 30%
白鷗 63名 227名 28%
富士 39名 191名 20%
オレンジが都立高、緑が中等教育学校、青が中高併設型です。
わりと均等にばらけた感じがあります。
そんなに面白いデータにはなりませんでしたが、受験の参考になれば幸いです。
ちなみに、先日、中高一貫校に入った生徒と、高校受験の生徒のアンケートデータをみる機会がありましたが、
大学入試の準備をする学年は、中高一貫生が高1から、高校受験生が高3からが最も多いという結果になりました。前の受験からしばらくたたないとやっぱり次の受験勉強に取り組む気持ちにはなれないのかもしれませんね。
【 次回更新日 】2021年9月3日(金)